マネージド IT サービスとは

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マネージドサービスとは、多くの場合ビジネス IT サービスにおいて、マネージドサービス・プロバイダー (MSP) と呼ばれるサードパーティによって処理されるタスクです。マネージド IT サービスを専門家に任せることで、コストが削減され、サービス品質が向上し、社内リソースが解放されます。

Red Hat Cloud Services の詳細

サービスを提供するサードパーティは、マネージドサービス・プロバイダーと呼ばれます。マネージド IT サービスプロバイダーとは、ほとんどの場合、事前に、または MSP (クライアントではなく) がサービスが必要だと判断したときに、定義された一連のビジネス・テクノロジー・サービスをクライアントに提供する責任を管理し、引き受ける IT サービスプロバイダーを指します。

マネージドサービス・プロバイダーは、サービスレベル契約 (SLA) に基づいて管理されるサービスまたは機器の機能に対して責任を負います。SLA には、一般的なダウンタイム、障害復旧、テクニカルサポート、およびヘルプデスク業務に関する規定が含まれます。サービスを受ける顧客は、多くの場合、月額サブスクリプション料金を支払います。

組織は、運用の改善や経費削減、IT 管理の効率化などのメリットを得るために、さまざまなプロセスや機能を維持し、その IT ニーズを予測する職務を外部に委託することになります。

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マネージド IT サービスは、大規模組織や小規模企業、新興企業や大手企業のいずれにとっても有益です。マネージドサービスを使用するメリットには、次のようなものがあります。

  • スキルギャップの解消: マネージドサービスは、一部のビジネス機能を自社で管理するための時間、スキル、または経験がないチームや、他のイニシアチブに注力したいと考えるチームに適しています。サービスを提供する専門家に頼ることで、チームは日常業務にとらわれることなくイノベーションに集中できます。
  • コスト削減: 多くのマネージドサービスでは、クラウド費用は従量制です。これらのサービスにより、スタッフやトレーニングにかかる費用を節約できます。その他のマネージドサービスの費用は、通常、月額固定料金に含まれています。社内で IT 運用チームを構築する代わりにマネージドサービス企業を使用するとコストを削減することができ、また、コストがより予測しやすくなるため、予算編成に役立ちます。
  • 信頼性:マネージドサービス・プロバイダーは常にサービスを利用できるようにする責任があるため、機能停止の心配が少なくなります。サービスと IT サポートは SLA に基づいて提供されるため、何をいつ提供するかが明確です。社内 IT チームは多くの場合、複数の職務を担当し、同時進行でやり繰りしていますが、MSP は特定のサービスの提供を完璧なものにすることに集中できます。つまり、サービスの健全性とセキュリティに重点を置き、必要に応じてパッチとアップグレードを適用します。

マネージド IT サービスには、一般的なものから特殊なものまで、ニーズに応じてさまざまな種類があります。一般的なサービスには、機器の監視と保守、IT システム管理、サーバーのリモート監視と管理、ネットワーク監視などのサポートサービスが含まれます。

マネージドサービスへの従来のアプローチは、修正すべき問題が発生するまでシステムを監視する Break/Fix (都度対応) モデルです。先進的なマネージドサービスプロバイダーの多くは、パッチ管理や予知保全など、保守と管理に対してよりプロアクティブなアプローチを採用しています。

クラウドベースのマネージドサービスは、「サービスとして」提供される特定のアプリケーション (Software-as-a-Service、または SaaS) から、サービスとしてのプラットフォームおよびインフラストラクチャ (IaaS および PaaS) まで多岐にわたります。これらのサービスによって、関連するデータセンターと IT インフラストラクチャのコストをかけずにビジネスを迅速に拡張でき、増大する需要にも対応できます。クラウドベースのサービスは、データ、分析、およびストレージへのアクセスを向上させることもできます。

従来のベアメタル・インフラストラクチャとクラウドサービスの両方にマネージド・セキュリティサービスを提供する会社もあります。頼りになり、信頼できるセキュリティの専門家がいることは、ハイブリッドクラウド・インフラストラクチャを使用している企業にとって特に重要です。

「マネージド IT サービス」という言葉は、「クラウドサービス」のような用語と併せて使われることもありますが、それらの違いは何でしょうか。

クラウドサービスは、ベンダーが管理し、オンデマンドで顧客に提供されるソフトウェアオファリングです。クラウドサービスには一般的にアプリケーション、データ、およびプラットフォームサービスのベンダー管理が含まれますが、通常、顧客のワークロード自体の管理は含まれません。一方、マネージド IT サービスプロバイダーは多くの場合、サービスを提供するクラウドプラットフォームをサービスの一部として提供します。

クラウドサービスについての詳細

Red Hat® Cloud Services には、ホスト型およびマネージド型のプラットフォーム、アプリケーション、データサービスが含まれます。これにより、価値実現までの時間を短縮し、エンドユーザーへのクラウドネイティブ・アプリケーションの提供に伴う運用コストと複雑さを軽減できます。組織は、サービス全体およびクラウド全体で最適化されたエクスペリエンスにより、自信を持ってアプリケーションの構築とスケーリングを行うことができます。それ以外のことは Red Hat が管理します。

Red Hat のクラウドサービスには、オープン・ハイブリッドクラウド環境でクラウドネイティブ・アプリケーションを開発、デプロイ、スケーリングするためのプラットフォームが含まれます。エンタープライズグレードの Kubernetes、アプリケーション提供へのクラウドネイティブなアプローチ、マネージド型の運用を併せて活用することで、エンタープライズ開発チームはアプリケーションの速度を向上させ、コアコンピタンスに集中できるようになります。

  • プラットフォームサービスは、ホスト型のアプリケーション・プラットフォームです。Red Hat のマネージド・プラットフォームサービスには、以下が含まれます。
  • アプリケーションサービスは、アプリケーションの構築と接続に使用できるオンデマンドサービスです。Red Hat は、アプリケーションサービスの完全なポートフォリオを提供しています。さらに、以下のアプリケーションサービスの多くは、主に Red Hat OpenShift 用として提供されています。
  • データサービスは、オンデマンドのデータアクセス、ストレージ、準備、分析を提供します。
    • Red Hat OpenShift AI は、AI/ML の実験およびモデルのライフサイクル全体で利用できるツールを提供する AI に重点を置いたポートフォリオであり、これには Red Hat OpenShift Data Science が含まれます。
    • Red Hat OpenShift Data Science は、インテリジェント・アプリケーションに携わるデータサイエンティストおよび開発者向けのクラウドサービスです。
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